もちもちとした独特の食感と、チーズの香ばしさが特徴のポンデケージョは、ブラジルの代表的なパンのひとつです。
日本でも人気が高まり、パン屋やカフェで見かけることも増えてきました。
「パン」と聞くと小麦粉を使うイメージがありますが、ポンデケージョの最大の特徴は、タピオカ粉(キャッサバ粉)を使っていることです。
この粉が、あのもちもちとした食感を生み出すカギになっています。
しかし、タピオカ粉はどこの家庭にも常備されているものではありません。
レシピを見て「タピオカ粉が必要なのか…」「他の粉じゃだめなの?」と感じた方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな悩みに寄り添いながら、タピオカ粉の代わりに使える材料と、その特徴や作り方のコツを丁寧に解説していきます。
タピオカ粉がなくても、おいしいポンデケージョは作れます。
ぜひご家庭で試してみてください。
タピオカ粉ってどんな粉?代用品を探す前に知っておこう

タピオカ粉は、キャッサバという南米原産の芋から作られるでんぷん粉です。
ブラジルでは「ポルビーニョ」と呼ばれ、パンやお菓子など幅広い料理に使われています。
この粉の最大の特徴は、高い粘性と弾力です。
水や熱を加えると独特のもちもち感を生み出すため、ポンデケージョのような弾力のあるパンには最適な素材です。
また、タピオカ粉には「サラサラとした微粉タイプ」と「少し粒子が粗めのタイプ」があります。
どちらもポンデケージョに使用可能ですが、食感に若干の違いが出ることがあります。
タピオカ粉を代用するためには、このもちもち感とグルテンフリーという性質をどこまで再現できるかがカギになります。
代用粉を選ぶ前に、タピオカ粉の性質を理解しておくことで、より納得のいく代替方法が見つかります。
家にあるもので代用できる粉の種類と特徴

タピオカ粉の代わりとして使える粉はいくつかありますが、それぞれ特徴が異なります。
以下に、家庭によくある材料を中心に、代用品のメリットと注意点を解説します。
小麦粉
最も手に入りやすい粉のひとつですが、タピオカ粉とは性質が大きく異なります。
グルテンを含んでおり、弾力よりもしっとりした食感になりがちです。
ただし、片栗粉などと組み合わせることで、もちもち感を補うことが可能です。
片栗粉
じゃがいも由来のでんぷん粉で、タピオカ粉と同じくグルテンフリーです。
もちっとした食感を出す力はありますが、単体で使うと「重くてねっとり」した仕上がりになることがあります。
小麦粉や米粉と合わせて使うとバランスが取れます。
米粉
お米を原料とした粉で、グルテンを含まないためアレルギー対応としても優れています。
焼き上がりはやや軽めですが、適度なもちっと感と優しい甘さが特徴です。
お菓子風のポンデケージョにはぴったりの素材です。
上新粉・白玉粉
日本の伝統的な粉類も代用に使えます。
上新粉はやや粒子が粗く、しっかりとした食感になります。
白玉粉はもちもち感が強く出ますが、扱いがやや難しいという面もあります。
他の粉とブレンドすることで調整しやすくなります。
それぞれの粉の性質を理解し、目的に応じて組み合わせて使うことで、タピオカ粉に近い食感を再現することが可能です。
タピオカ粉の代用品で作る!おすすめレシピ2選

ここでは、実際に代用粉を使っておいしく仕上がった2つのレシピをご紹介します。
どちらも家庭にある材料で手軽に作れるので、ぜひ挑戦してみてください。
レシピ1:小麦粉+片栗粉でもっちり食感
【材料(約10個分)】
- 小麦粉 60g
- 片栗粉 60g
- 粉チーズ 50g
- 牛乳 100ml
- サラダ油 30ml
- 卵 1個
- 塩 ひとつまみ
【作り方】
- 小鍋に牛乳・サラダ油・塩を入れて火にかけ、沸騰直前で火を止める
- 小麦粉と片栗粉を混ぜたものを加え、木べらで手早く混ぜる
- 粗熱が取れたら卵と粉チーズを加え、滑らかになるまで混ぜる
- 生地を丸めて天板に並べ、180℃のオーブンで20分ほど焼く
外はカリッと、中はもっちり。
片栗粉がしっかりとタピオカ粉の代わりになってくれます。
レシピ2:米粉で作るグルテンフリーポンデケージョ
【材料(約10個分)】
- 米粉 120g
- 粉チーズ 50g
- 牛乳 100ml
- サラダ油 30ml
- 卵 1個
- 塩 ひとつまみ
【作り方】
- 小鍋で牛乳・サラダ油・塩を温め、沸騰前に火を止める
- 米粉を加えて混ぜ、生地がまとまったら卵とチーズを加える
- 成形し、180℃のオーブンで20~25分ほど焼く
米粉独特の優しい風味と、もちっと軽い食感が特徴です。
グルテンフリーなのでアレルギーが気になる方にもおすすめです。
作り方のコツとよくある失敗ポイント
タピオカ粉を使わない場合、いくつかの注意点を押さえることで、仕上がりが格段に良くなります。
生地がベタつく場合
代用粉によっては、吸水性が高くなったり低くなったりします。
生地がゆるすぎると成形しにくくなるため、粉を10g単位で追加して調整しましょう。
焼き上がりが固い・膨らまない
タピオカ粉ほどの膨張性がない粉を使うと、焼き上がりが固くなることがあります。
粉チーズや油分を増やすことで、外はカリッと、中はしっとりさせることができます。
味がぼんやりする
代用品によって風味が弱くなることもあります。
粉チーズの種類を変えたり、ブラックペッパーやハーブを加えることで、香りや味の深みを出すと良いでしょう。
完璧を目指す必要はありませんが、いくつかの工夫を重ねることで、タピオカ粉に近い仕上がりに近づけることができます。
実際に代用して作った人の口コミ・レビューまとめ
代用粉を使ってポンデケージョを作った方々の声をいくつかご紹介します。
リアルな声からヒントが得られるかもしれません。
- 「小麦粉と片栗粉で作ったけど、思ったよりもっちりしていておいしかったです」
- 「米粉のレシピはグルテンフリーで家族も安心して食べられました」
- 「タピオカ粉がないと味は少し違うけど、これはこれでアリ!」
- 「食感は違うけど、子どもが気に入って完食してくれました」
- 「粉チーズを多めに入れたら、香ばしさが出て満足度が上がった」
代用品を使うことで、完全に同じ食感や味を再現するのは難しいかもしれません。
しかし、多くの方が“違ってもおいしい”という前向きな評価をしており、自宅での手作りを楽しんでいます。
まとめ:タピオカ粉がなくてもおいしく作れるコツとは?
タピオカ粉はポンデケージョ独特のもちもち食感を生み出す重要な材料ですが、家になくても作ることは十分可能です。
小麦粉、片栗粉、米粉など、身近な材料でも代用できますし、組み合わせ方や分量を工夫することで、十分に満足できる仕上がりになります。
特に大切なのは、「タピオカ粉じゃないとダメ」と決めつけず、素材の特性を理解して活かすことです。
たとえ本場の味とは異なっても、家庭ならではのオリジナルレシピとして楽しむことができます。
今日から、タピオカ粉がない日でも気負わずに、ポンデケージョ作りを楽しんでみてください。
工夫次第で、きっと新しいおいしさに出会えるはずです。

