八丁味噌がなくても大丈夫！代わりになる調味料と味の作り方

名古屋めしに欠かせない「八丁味噌」。でも、地域によっては手に入りにくく、料理で使いたいときに困ることもありますよね。

そこでこの記事では、スーパーで手に入る八丁味噌の代用品をわかりやすく紹介します。

甜麺醤や赤味噌、合わせ味噌など、身近な調味料を使って八丁味噌のような深みとコクを再現する方法を、具体的な分量や調整のコツ付きで解説。

さらに、代用品でもおいしく作れる味噌煮込みうどんやディップソースなどのレシピも掲載しています。

「八丁味噌がなくても、味の深みは工夫で作れる」という視点で、今日から名古屋の味を自宅で楽しんでみませんか？

八丁味噌とは？その特徴をおさらい

まずは「八丁味噌ってどんな味噌？」という基本からおさらいしておきましょう。

他の味噌との違いを理解しておくと、代用品を選ぶときにも失敗しにくくなります。

八丁味噌の味・香り・色の特徴

八丁味噌は、愛知県岡崎市周辺で作られる豆味噌の一種です。

原料は大豆と塩、水のみで、米や麦の麹を使いません。

2年以上かけてじっくり熟成されるため、コクが深く、旨味が濃厚で、わずかな苦みと渋みがあるのが特徴です。

見た目は濃い茶色で、味噌汁に使うと濃いめの赤茶色になります。

八丁味噌は「味噌煮込みうどん」や「どて煮」など、名古屋めしの代表格に欠かせません。

特徴	八丁味噌の内容
原料	大豆・塩・水
熟成期間	2～3年
味	濃厚でコク深い・やや苦みあり
色	濃い茶色～黒っぽい赤

他の味噌（赤味噌・白味噌・合わせ味噌）との違い

赤味噌や白味噌といった他の味噌は、米や麦の麹を使って発酵させます。

一方で、八丁味噌は大豆の麹を使用するため、発酵の仕組みがまったく異なります。

そのため、同じ「赤味噌」でも、八丁味噌はより塩分より旨味が前に出る味わいになります。

味噌の種類	麹の種類	味の特徴
八丁味噌	豆麹	濃厚で深いコク
赤味噌	米麹	しょっぱくキレがある
白味噌	米麹	甘くまろやか
合わせ味噌	米麹＋麦麹	バランスの良い味

八丁味噌の代用品になる調味料まとめ

八丁味噌は独特なコクと風味を持つため、完全に同じ味を再現するのは難しいです。

ですが、いくつかの調味料をうまく組み合わせることで八丁味噌の代用品として使うことができます。

ここでは、スーパーで買える身近なものを中心に紹介します。

甜麺醤（テンメンジャン）で代用する方法

中華料理でおなじみの甜麺醤は、八丁味噌の代用品としてよく使われます。

色も濃く、熟成された香ばしさがあり、味噌煮込みやどて煮に使うと違和感が少ないです。

ただし、甜麺醤は甘みが強く塩気が少ないため、少量の醤油を加えて調整しましょう。

代用ポイント	甜麺醤を使うコツ
味の特徴	甘くまろやか、八丁味噌よりもやさしい味
調整法	醤油を少し加えるとバランスが良くなる
おすすめ料理	味噌炒め、煮込み料理、肉味噌など

赤味噌＋みりんで代用する方法

もっとも手軽な代用方法が赤味噌にみりんを混ぜるやり方です。

八丁味噌のようなコクを再現するには、赤味噌1に対してみりんを小さじ1ほど加えます。

甘さとまろやかさが出て、田楽や煮込み料理にもよく合います。

代用ポイント	赤味噌＋みりん
味の方向性	八丁味噌に近い深みとコク
おすすめ料理	味噌カツ、煮込みうどん、どて煮
注意点	みりんを入れすぎると甘くなりすぎる

合わせ味噌で代用するコツ

家庭によくある合わせ味噌も代用品になります。

ただし、八丁味噌に比べてコクが弱いので、砂糖や少量のしょうゆを加えて深みを出しましょう。

味の特徴	まろやかでやさしい風味
おすすめ用途	味噌汁、野菜炒めなど
コツ	煮込み系には砂糖を少し加えると近い味に

その他の意外な代用品（白味噌・西京味噌など）

料理によっては白味噌や西京味噌でも代用できます。

たとえば、どて煮やカレーに少量の白味噌を入れると、意外にも深みが出ます。

料理によって代用品を使い分けることで、むしろ新しい味の発見になることもあります。

料理	おすすめ代用味噌
味噌汁	合わせ味噌
どて煮	赤味噌＋みりん
味噌炒め	甜麺醤＋醤油
カレー	白味噌（コク出し）

八丁味噌を使った（または代用した）おすすめレシピ

ここでは、八丁味噌を使った代表的な料理と、代用品でもおいしく作れる簡単レシピを紹介します。

どちらも家庭で手軽にできるものなので、冷蔵庫にある材料で試してみましょう。

家庭で作れる味噌煮込みうどんのレシピ

八丁味噌といえば、やっぱり味噌煮込みうどんは外せません。

赤味噌＋みりんの代用でも、しっかりとしたコクを再現できます。

うどんを冷凍のものにすれば、手間をかけずに名古屋の味が楽しめます。

材料（1人分）	分量
八丁味噌（または赤味噌＋みりん）	大さじ1
水	500ml
砂糖	大さじ1
冷凍うどん	1玉
顆粒だしの素	大さじ1
鶏もも肉	50g
油揚げ・ネギなど	適量

作り方の手順

1. 鶏肉と油揚げ、野菜を食べやすい大きさに切ります。
2. 鍋に水と味噌、砂糖を入れて火にかけ、味噌をよく溶かします。
3. 鶏肉と油揚げを入れて煮込み、うどんを加えます。
4. 野菜を入れてさらに3分ほど煮れば完成です。

仕上げに卵を落として蓋をし、3分ほど蒸らすと半熟卵になります。

甘みが強いと感じたら砂糖を減らし、しょっぱい場合はみりんを少し足すのがコツです。

簡単・万能な味噌ディップソースの作り方

もう一品、八丁味噌を使った万能ディップソースもおすすめです。

野菜スティックやおにぎり、お肉のソースとしても大活躍します。

材料	分量
八丁味噌（または甜麺醤）	小さじ1
マヨネーズ	大さじ3
すりごま	小さじ1
一味唐辛子	お好みで少々

作り方はとても簡単です。

すべての材料をよく混ぜ合わせるだけ。

甜麺醤を使う場合は、ほんの少し醤油を加えると味が引き締まります。

辛味を足したいときは一味唐辛子をプラスしてみてください。

代用品を使うときの注意点と味の調整方法

八丁味噌の代用品を使うときは、風味や塩分、甘みのバランスを整えることが大切です。

ここでは、代用品を上手に使うためのポイントと、料理ごとの調整法を紹介します。

甘み・塩味のバランスを取るコツ

甜麺醤や白味噌は甘みが強く、赤味噌は塩気が強いという違いがあります。

そのため、代用する際には砂糖・醤油・みりんで味を調整するのがコツです。

使用する味噌	足すと良い調味料	目的
甜麺醤	醤油	塩気を補う
赤味噌	みりん・砂糖	甘みとコクを出す
合わせ味噌	砂糖	深みを加える
白味噌	醤油・味噌だれ	味を引き締める

調味料を一度に加えず、少しずつ味を見ながら調整することが大切です。

料理別おすすめの味噌の組み合わせ一覧

八丁味噌がなくても、料理ごとに最適な代用味噌を選べば十分においしく仕上がります。

下の表を参考にして、料理に合わせて味をカスタマイズしてみましょう。

料理名	おすすめ代用味噌	味の特徴
味噌煮込みうどん	赤味噌＋みりん	コクと深みを再現
どて煮	甜麺醤＋醤油	まろやかで香ばしい
味噌汁	合わせ味噌	バランスが良く優しい味
ディップソース	甜麺醤＋マヨネーズ	濃厚で洋風にも合う
野菜炒め	赤味噌＋砂糖	甘辛い味付けにぴったり

代用品をうまく使うことで、家庭でも八丁味噌のような深みのある味わいを楽しめます。

まとめ｜八丁味噌がなくても料理は楽しめる

ここまで、八丁味噌の特徴や代用品、レシピなどを紹介してきました。

実は、八丁味噌が手に入らなくても、工夫次第で家庭料理は十分おいしく仕上げられます。

代用品の活用ポイント

八丁味噌の代用には、甜麺醤・赤味噌・合わせ味噌などが使えます。

それぞれに味の特徴と活かし方があるため、料理によって使い分けるのがポイントです。

甜麺醤は甘みを生かした中華系、赤味噌はコクを活かした煮込み系、合わせ味噌は万能型としておすすめです。

代用品	おすすめ料理	ポイント
甜麺醤	炒め物・ディップソース	甘みと香ばしさが強い
赤味噌＋みりん	煮込み料理	八丁味噌に最も近いコク
合わせ味噌	味噌汁・炒め物	優しい味で応用しやすい
白味噌	洋風・和え物	甘みを生かす料理に

八丁味噌の魅力を家庭でも再現するヒント

八丁味噌の魅力は、長期熟成による深いコクと旨味にあります。

その要素を再現するには、調味料を少し工夫することが大切です。

たとえば、赤味噌に少量のチョコレートやコーヒーを加えると、八丁味噌のようなほろ苦さを出すこともできます。

このように、味噌の組み合わせや調整で、自分好みの「オリジナル八丁味噌風」を作るのも楽しいですよね。

工夫の一例	効果
赤味噌＋みりん＋砂糖	コクと甘みを追加
甜麺醤＋醤油	塩味と香ばしさを補う
赤味噌＋少量のチョコレート	八丁味噌の苦みを再現

八丁味噌がなくても、味の深みは工夫で作れるということを覚えておきましょう。

日常の料理に少しのアイデアを加えるだけで、名古屋めしの味を自宅でも再現できます。

今日の食卓を、ちょっと特別な「味噌時間」にしてみてください。